こんにちは。はんだ付け職人の大堀です。
いきなりですが、皆様は「はんだ付け」をどのようにして習得されましたか?
長年やってきた方でも「これが本当に正しいのいか?」と問われると、理論づけて説明するのが難しいと思います。実際、私も過去失敗を繰り返して今に至っておりますのでよくわかります。
ただ、我々の時代(昭和世代)には会社に一目置かれる「はんだ職人」が存在しました。
私もその方とめぐり逢っていなければ、多分今でもはんだ付けはできていなかったかも知れません。
その方(師匠)は私に「アナログ回路」と「ディジタル回路」を学習・習得させてくれました。今思えば大変な宝物を授かっていたと思います。(当時は必至でしたので、難しくて正直イヤでした)
そんなある日、試作品を製作していた傍らで、師匠曰く「この出来栄えでは同じ特性は出ないよ」と、ボードを一見して断言されてしまったのです。
そんなことある?(ショックでした。「出来上がって測定してからでないとわからないじゃん」と思っていたのですが…)
「まぁ、やってみ。」
結果は言われた通りノイズ交じりで特性は散々でした。(完敗です)
その時の試作回路は64.80MbpsのディジタルデータをD/A変換して、設計した32Mπ型3段LPFを介して、同じく設計した広帯域増幅回路(高速ECLアンプを使って)するといったものでした。3チャンネルの映像信号は盛大に発振して特性もバラバラ。使えたものではなかったです。理論と現実がここまで乖離するものかと愕然としたのを覚えています。
さぁ、ここからが大変です。全ての回路を組みなおし(はんだ付けやりなおし)師匠に付きっきりで食い下がってやっているうちに、ふと気づきました。
「見た目が綺麗な実回路は素晴らしい特性が出る」
正確には、アナログ部品の配置や配線の取り回し、GNDの切り分け、そして綺麗な(信頼性が高い)「はんだ付け」が揃ってでの結果です。理論と現実が一致した瞬間でした。
これは今から30年ほど前の、一人前一歩手前の技術者の話なのですが、またもや「今の技術者はどうしてるのだろうか?」と何気に気になりました。
アナログ回路の製作技術は今も同じでも「実際に試作する時に困ってはいないのだろうか?」(理論と現実の乖離)。特に「はんだ付けは?」と、気になってしまったのです。
師匠と呼べる方がおられたら大変幸運な事ですが、悲しくも平成の時代に日本国の技術は世界に分散してしまい、今や周辺国がリードする時代となってしまっています。。。
前置きが長くなってしまいましたが、そんな師匠がおられない、少しでも技術の向上を目指そう、はんだ付け技術を習得したい!だれか教えてくれないのか!?、とお考えの方々にこの様な経験をしてきた私から「一推しの教材」があります。
それが、「作る はんだ付け教材(初級)」です!
まるで師匠が近くで教えて(居て)くれているかのような教材なのです。
「たかが はんだ付け」ですが、私の経験上からは「されど はんだ付け」だと断言できます。
信じられないかも知れませんが、はんだ付けを理論的にかつ実際に体現できる教材なのです。(子供の頃に出会えていれば、今はもっと変わっていたかもしれないと思えるくらいです)
電子工作キットは巷でよく見かけますが、はんだ付けに特化した電子工作物となるとどうでしょう。「作る はんだ付け教材(初級)」は回路動作の解説もあって、学校などの教育現場でも活躍するかも知れません。
しかも、はんだには大きく分けて二種類(※)あるのですが、その種類の差を明確に体験できるのも凄い事だと思います。(はんだ付けを理論的に学んで理解しないと、両方上手にはできないと思います)
※ 鉛フリーはんだ:地球規模で標準的に使用されています。
(家電製品では2000年以降主流)
共 晶 はんだ:昔から使用されている鉛成分を含有しているもの。
鉛入りの共晶はんだは地球にやさしくない。とのことで、肩身の狭い時代になっていますが、実は今でも健在です。むしろ、鉛フリーより信頼性の実績があるため、医療機器や航空宇宙船舶関係や防衛関係ではいまだに主流となっています。ローマ時代からある「はんだ付け」技術。やはり奥が深いです。
「ものづくり」の基本である「はんだ付け」を初めて学習される方や、はんだ付けを初めから勉強したい方、会社に師匠がおられない方などのリスキリングに最適です。気になる内容が盛り沢山ですので一度体験されることを特にお勧めいたします。
お問い合わせ頂ければ詳細なご説明をさせて頂きますので是非こちらからお声をお聞かせください!