こんにちは、はんだ付け職人です。

最近、0603,0402サイズの手実装に関する問合せが増えてきております。

既にご存知だと思いますが、村田製作所さんが0603サイズ以下の
セラミックコンデンサの大量生産に対応するため、

1608サイズ以上の生産ラインを廃止した影響がぼちぼち現れてきているようです。
(1005サイズの生産も怪しいそうです)

※国内の他メーカーも同様です。

 

現在まで受注させていただいた試作や改造には、0603サイズが
極稀に混じる程度でしたので、さほど影響は無いと高をくくっておりましたが、

いよいよ、0402,0201サイズの手実装の技術を確立する必要性を感じまして、
先日、1005,0603,0402,0201サイズのチップが実装できる
練習用の基板の試作を依頼しました。

(Ultra Fine実装と呼びましょうか・・)

一昨日届いたのがこの基板です。

ウルトラファイン基板表

ウルトラファイン基板表

ウルトラファイン基板裏

ウルトラファイン基板裏

ランドの熱容量を変化するべく、パターンの太さを4種類変化させて
設計しました。(検定用基板と同様です)

早速、基板を観察してみますと、0201サイズのランドは、もはや肉眼では
見えません。

実体顕微鏡で観察してみますと1005はこのような状態ですが、

1005ランド

1005ランド

0201は、このような状態。

0201ランド

0201ランド

ランドが四角ではありません。
レジストの厚みがはっきりと分かり、基板がザグられた様に見えます。

(こんなので実装できるのか?)

また、パターンの厚みやメッキの厚みまでが目だって見えてしまいます。
おそらく、エッチングなどの工程でもランドが小さすぎて
ニジミなどの影響が出るのだと想像できます。

このサイズの基板を製造するには、精度を出すために
独自のノウハウが必要になりそうです。

※どなたか良い基板屋さんを教えていただけますと幸いです。

さて、実装のための部品を調達しようとしましたが、
WEBで探してもなかなか見つけることが出来ません。
(まだ取り扱いが少ないようです)

0201も試したかったのですが、WEBサイトでは0201(0.2×0.1mm)と
記載されているのに、届いてみたら1005サイズ。

どうやらインチサイズとゴッチャになっているようです。

※どなたか0201、0402サイズのチップを購入できるところを
教えていただけますと幸いです。

0402サイズの方は無事届きましたので、こちらをテストしてみました。
(youtube 動画にUPしました)

実視野では、さほどブレテいなかったのですが、撮影したモノは
かなりブレテいます。(机の振動が映ります)

今回、使用した器具は、

ハンダゴテ:METCAL MX-500P(講習で使用しているものです)
コテ先  :2.4D 352℃
糸はんだ :千住金属 ESC M705 φ0.6mm
ピンセット :HOZAN P-656
フラックス :goot BS-75B
0402チップ :Murata GRM022R30J222KE19L

です。

そんなに特殊なものは使用しませんでした。
φ0.1mmのはんだや、細いコテ先も用意しましたが
GNDパターンから熱が逃げる基板では、役に立ちませんでした。

はんだ付け協会の1級の課題である1005チップと同じ手法で
実装してみました。基本のやり方です。
(受講された方はわかると思います)

果たして、0201にも通用するのか?
0201チップを入手できましたら、また報告させていただきます。

お役に立てば幸いです。

 

では、明るいはんだ付けを!