こんにちは。はんだ付け職人の大堀です。
パソコンのコンデンサ交換はコンスタントにご依頼頂いているのですが、
特に最近、個人様から大手企業様や大学などの研究機関からのご依頼が増えてきました。
しかも、それほど古くはないタイプのものです。(2010年以降のものが大抵です)
早速、状態を見ると、コンデンサの頭にある防爆スリットから茶色いものが出ています。
電解液です。しかも乾いています。
こうなると、コンデンサの働きをしないどころか、電解液が基板の方に漏れ出すと、
基板のパターンが腐食して二次災害が発生してしまいます。
コンデンサの頭が膨らんでいたり、茶色いものが付いていたら緊急事態発動です!
迷わず電源を切ってください。(いつ破裂してもおかしくありませんから)
と、言うのは簡単ですが実際にはそうは行きませんよね。
大抵は調子が悪くなって中を見てみたら、液漏れしてたってのが通常の流れです。
資金に余裕がある方は新しいPCを購入させるのですが、一般個人ではそうやすやすと
PCを買い替えるのは困難です。
(なので、マザーボードのコンデンサ交換は個人が主流でした)
ところが、です。
先も言いましたが、大企業様や大学研究機関からの依頼が多くなってきたんです。
ちょっと調べました。
すると、WIN XPは2014年でマイクロソフト社のサポートが終了してしまいました、
が! 非常に融通の利くXPは産業界ではまだまだ現役みたいです。
(多分、景気が悪い間は使い続けるのではないでしょうかね)
そのため、XPのPCは重宝がられ今でも製造現場では使い続けられているのです。
PCは安価でもそれに繋がっている産業機器は超高価なものばかりですから
簡単には交換できない事情があるのかも知れません。
しかも、常に電源が入っているからコンデンサの劣化も早くなります。
通電試験を行っているようなものですから、およそ5~6年でコンデンサが膨らみ始めます。
(メーカで差はありますが、コンデンサの寿命が来ると一気に頭が膨らみます)
さて、PCマザーボードのコンデンサ交換ですが、意外と難しいものです。
多層基板であるのと、ベタGNDが多いため一般的なはんだコテでは取る事すらできません。
まして、スルーホールの中に入っているはんだに関しては論外です。
(大概は自分でやってみて基板をダメにしてしまいますので無理はやめましょう)
調子がおかしくなってきたPCの中を一度覗いてみてください。
コンデンサの様子が上記に似ていたら、是非弊社にご依頼頂ければと思います。
(100%復活とは行きませんが、およそ80%の復活率です)
↓こちらは交換を完了したマザーボードです
【ご参考】
今回、27個のコンデンサを交換しましたが、
これに関わる作業代は20,000円(税抜)です。
この他に、コンデンサの交換部品代と返送料、消費税が加わります。
↓オリジナルのコンデンサです(再使用はできません)
★ 以下は2019.11.13に加筆したものです。こんな感じでコンデンサを交換します ★
※こちらの記事は2007年10月11日に公開した記事をリニューアルしたものです
コンデンサの液漏れによる DELLパソコンのマザーボード
コンデンサ交換作業です。
上写真のように液漏れがはっきりわかる状態です。
但し、放熱板がコンデンサの上部を覆っており
これを外さないとコンデンサを交換することが出来ません。
放熱板は読んで字のごとく
熱を逃がすのがその役目なのでハンダコテで熱を加えてやっても
どんどんその熱を大気中に逃がしてしまいます。
通常のハンダコテではハンダを溶かす温度にまで加熱するのが
難しいですね。
今回、小型噴流DIP槽を使って基板ごと温めて
放熱板を取り外し、コンデンサを交換後、
再び放熱板をハンダ付けしました。
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