こんにちは。はんだ付け職人の大堀です。

外車のECUに関する修繕作業は可能な場合とそうでない場合で明暗を分けるのですが、今回ご依頼頂いたBody ComputerはECUとは異なります。

 [お願い]  ECUの修繕に関しては個人様からのご依頼受付ができません。
 必ず整備工場経由でご依頼頂きますようお願いいたします。

機能は車のドアロックや室内照明、イモビの認証を管理制御しているものです。
ここで厄介なのはイモビの認証を制御しているため、
もしこのBody Computerに不具合が生じると、ECUに問題が無くてもエンジンが始動しないと言う致命的な不具合が生じます。

ご依頼者様(以降、D様)のお話では最近のシトロエン社製車両で不具合がぼちぼち発生しているとの事でした。
D様はシトロエン「エグザンティア」1999~2001後期型のオーナー様です。
Body ComputerはTEXTON PCHと呼ばれているそうです。
(全てD様の受け売りです;汗)



約20年前のお車ですので電解コンデンサが寿命に達している頃です。
今回、予防修理(現行は動作中)でご依頼を頂いておりましたので、ご依頼品の基板を確認した所、問題はありませんでした。



調子が悪くなってからご依頼頂くと(普通はそうです)、電解コンデンサはもとより、
大抵の場合、電解液が漏れて基板上の部品やパターンを腐食させています。

こうなると、大手術(切れたり無くなったパターンの復活、部品の交換、はんだ再生など)になるのですが、先手を打たれているので基板はとても綺麗な状態でした。

基板の状態を調査確認したのち、電解コンデンサを交換します。
昨今の電子部品供給不足のため電解コンデンサの入手が非常に難しくなっていますので、
今回はD様のご了承を得て、1個のコンデンサに関してはラジアルタイプの電解コンデンサを使用いたしました。(面実装品と同性能品です)



ラジアルタイプは振動対策のため、ホットメルトで固定します。

今回のコンデンサ交換費用は、
作業代8,000円、部品代200円でした。※実際にはこの他に返送料、消費税が生じます。
(基板にダメージが生じていると、さらに費用がかかります)

これで10年くらいは調子よく動作してくれることでしょう。
故障してから修理というのが通常ですが、予防修理(予防保全)という手段は一番費用が抑えられます。
もしご検討されているオーナー様がおられましたら是非一度ご相談頂ければと思います。

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