こんにちは、はんだ付け職人です。

今日は、電子工作が趣味の方、ロボット開発関連の方、
はんだ女子にぜひ見ていただきたいモノがあります。

それは・・グンゼさんで開発された
「ニット配線(仮名称かな?)」と名づけられた新素材です。

先週末、グンゼの研究開発部の方が来社されました。

その「ニット配線」は、一見すると、
あるいは手にとって見ても普通の布製リボンです。

引っ張るとビヨーンとゴムひものように伸びますし、
クシャクシャと丸めることも出来ます。

このニット配線、何がすごいかというと、
ダイレクトにはんだ付けが出来るという点。

この拡大写真を見ていただくとわかるのですが、

img_knitwiring_01



消防服に使用される耐熱繊維に、同じ太さの0.03mmエナメル線が
配線として編みこまれています。

0.03mmは髪の毛の1/3程度の太さしかありませんから、
エナメル線の基材である銅線も繊維のように柔らかく
布のように編んであるので、伸縮自在というわけです。

一見は百聞にしかず、でこちらの動画を観ていただくと
この素材の特長がわかるかと思います。




このニット配線には、LEDやコネクタ、リード線などを
直接はんだ付けすることが可能です。

(はんだ付け部拡大)

20170526



曲げ伸ばしも布のように軽やかで、身に纏っても
邪魔になりにくいと感じました。

曲げ伸ばしによる金属疲労は、金属であるという性質上
避けられませんが、数万回程度であれば耐えるそうです。

エナメル線の被膜は、キズなどに対しては弱いですので
水につけての使用や完全な絶縁は望めませんが、
アイデア次第で面白いことができそうです。

重量も非常に軽いですので、アクセサリーや
服飾への電飾、ロボットのケーブルなど、
いろいろな使い方に想像が膨らみます。

ただし、素材がエナメル線ですので、ポリウレタンの被覆を
考慮したはんだ付けが必要です。

この素材に対するはんだ付け方法を確立するため
グンゼさんはお越しでしたが、正しい知識を持っていれば
サクサクはんだ付け可能です。

はんだ付け方法については、また後日お知らせいたします。

グンゼさんWEBサイト(ニット配線)はこちら
//tech.gunze.co.jp/field/fieldfibercircuit/knit_wiring.php

では、明るいはんだ付けを!