皆様こんにちわ。
お茶@はんだ付け職人です。

今回のご依頼品はユーノスコスモのTWSユニットです。
ユーノスコスモ!マツダの誇る3ローターロータリーエンジン搭載のロマン溢れる車です。
しかしながらもう25年近く前の車両ですのでコンデンサの寿命が切れ始めています。

TWSユニットの故障はこの車でよくあるもののようで、参考に検索した中にはでは「全員交換」なんて謳い文句でリビルド品も見かけました。
今回の作業例の個体も例に漏れずコンデンサが液漏れを起こしていました。
早速実物を見ていきましょう。

外観


送られてきたままの姿ですが、分解はほぼほぼ終わっています。
基板を引き出すだけでOKな状態です。

分解外観


基板を引き出して広げてみます。
いくつかのコンデンサが確認できますね。

1つ1つ外しては基板に腐食がないか確認していきます。
というのもコンデンサが実装されている直下は腐食があるかどうか確認できない場合があるのです。
特に大きなコンデンサには要注意です。
液漏れしている場合、はんだを吸い取る際に電解液の匂いがします。
この匂いは生臭いような何とも言えない独特の匂いです。

この匂いがしたときは腐食が進んでるのではと疑わなければなりません。
匂いがしなくても確認だけはした方が良いでしょう。
恐る恐る一番大きいコンデンサを外します。

コンデンサ下


うん、綺麗!液漏れなし!
基板が綺麗でもいつ液漏れするかわからない時限爆弾状態のコンデンサをそのままにはできません。
規格が合うものを選定するのですが・・・同じサイズがない!
なのでリードを曲げて実装します。この場合振動対策が必要です。

振動対策1


コンデンサを実装した後でホットボンドで固定します。
1点固定では意味を成さないので下側にもホットボンドで固定しています。

今回液漏れを起こしていたコンデンサは2箇所。
1箇所は回路表面の腐食だけでしたのでサビを削り落としてはんだメッキ。

回路腐食跡


もう1箇所は回路が腐食しきっていましたので回路を修復しています。
サビ果てた回路を切除してスルーホールから被覆線を伸ばして電極にはんだ付けしました。
本来固定の役目を果たす電極がありませんのでここもホットボンドで補強必須です。

修復1


全てのコンデンサを交換して
振動の影響を受けやすいコネクタを再はんだ付けして、必要な箇所には振動対策のホットボンドを塗れば作業完了です。

ケースに戻して梱包、出荷します。
これでまた元気に働いてくれるでしょう。

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