e220d95e.jpgこんにちは、はんだ付け職人です

最初にお詫びと訂正です。
先週、先週ハンダポットの【銅食われ】についてお話した際に

***銅成分は0.7%を超えるとハンダ自体が脆くなってしまいますので***

と書きましたが銅成分は、錫銀銅でも錫銅ニッケルでも 
ハンダメーカー推奨値は 0.50~0.85%です。
(中間値と勘違いいたしました。すみません。)

ここに謹んで訂正させていただきます。申し訳ありませんでした。


では、話を変えまして先週の続きとして逆に【食われ】た側のリード線
(銅線)について考えてみましょう。

通常のリード線ではあまり影響はありませんが、φ0.2mm以下の
極細線ともなると、この【銅食われ】の影響が大きく現れてきます。

すなわち、鉛フリーハンダを使用してハンダ付けをしている間に
線自身がどんどん食われて痩せてしまう現象が起こります。

エナメル線などでは予備ハンダに400℃以上の高温が必要なこともあり
(エナメルが400℃以上でないと溶けない。)
手早く処理をしていても、予備ハンダの境目に段差ができて
ここから断線してしまうことが多くなります。
(高温になるほど食われます。)

この現象は、錫銀銅ハンダでより顕著にあらわれます。したがって、極細線の
鉛フリーハンダ付けには、錫銅ニッケルのハンダを使う・・というのは
ひとつの選択肢になるはずです。

共晶ハンダでは鉛が【食われ】や酸化を防ぐバリヤの役目をしていましたが
ニッケルも同様の働きをしているんですね。
(まったく無いわけではありません。)

極細線の鉛フリーハンダでお困りの方は、一度試してみても良いかと
思います。

食われ防止のハンダというのも商品化されていますが、錫銀銅系のものは
まだ無いように思います。(開発されていたら教えてください)

寒くなってきましたね。私は早くもインフルエンザの予防接種を受けて
きました。(ズボンの下にタイツも履いています。)
皆様、手洗い、うがいをしっかりしましょう。


では、明るいハンダ付けを!