アルミニウムのハンダ付けについて よく問い合わせをいただくので
調べてみました。

基本的に「普通のハンダではアルミにハンダ付けは出来ない」のですが
完全ではないものの方法はあるようです。

以下に 著:田中和吉 氏【はんだ付け技術】から抜粋します。


—————————————————————
アルミニウムのはんだ付けは、銅や黄銅などのはんだ付けのように容易に
おこなえるものではなく幾多の困難を伴う。その理由は
1)酸化しやすい
2)電解腐食を起こしやすい
3)アルミニウムは融点が低い(658℃)
4)熱膨張係数が大きい
5)ロウ材と固溶しにくい
などで、現在のところ完全なロウ付けは見出しにくいと言われている。

アルミニウムのハンダ付けを完全に行なうには、いかなる条件を具備していなければ
ならないか?
1)容易にハンダ付けできて、しかもアルミ母材を焼鈍しないこと。
  溶融点は200~300℃
2)アルミ母材になじみ易いこと。即ちアルミの結晶間隔に浸透しやすいことが必要で、
  ハンダの表面張力が小さいこと。
3)完全な金属結合を得るため、ハンダが母材金属の結晶の中に速やかに拡散すること。
4)電解腐食をおこさないように、ハンダの電位傾度がアルミに近いこと。
5)フラックスが母材のアルミを損傷しないこと。

☆アルミニウム ハンダの分類

a)硬質ハンダ
b)軟質ハンダ
c)反応ハンダ(Reaction Solder)

このほかに、鋳物の巣や孔を埋める補修用のハンダもある。

また、普通のハンダでハンダ付けできるように、アルミニウムの表面に銅やスズまたは
ニッケルなどをメッキしたり、吹きつけ(メタリコン)したり、合板加工する金属表面処理の
助けによっておこなう方法もある。

また、アルミニウムハンダは使用温度によって、次のように分類することもある。
イ)低温ハンダ(SnーPb または Zn-Cd-Bi)
ロ)中温ハンダ(Znが多い)
ハ)高温ハンダ(Zn中心 耐食性良好)


b)軟質ハンダ

軟質ハンダはZn、Sn,Pb、Cd、Biなどの低融点金属が主成分で、これに機械的性質を
かいぜんするためにと母材への浸透性を高める目的でCu,Al、Sbなどの金属を少量添加した
合金である。
鋳物の巣や孔うめの補修用として使用されるハンダは、溶融点250~300℃であるが、半固溶状で
モルスキンやヘラなどで鋳物の巣や孔に摺り込んで修理する時に使用される。この作業の時、あらかじめ
母材地金に少し軟質ハンダを用いて予備ハンダをしておき、はんだ付け部分を予熱しておいてから修理した
ほうが工事がしやすくなる。

c)反応ハンダ(Reaction Solder)

反応ハンダは、アルカリ金属のハロゲン化物にZn,Sn、Cdなどの重金属の塩化物を混合した
白色粉末状の塩混合物である。アルミニウム母材の上で加熱すれば反応を起こしてZn,Sn,Cd
などが遊離析出し、ハンダ付けが出来るものである。
すなわち、2Al+3MCl=2AlCl3+3M (Mは析出する重金属でハンダとなる)

アルミニウム地金が重金属の塩化物から塩素を奪い、塩化アルミニウムとなって重金属が
遊離析出し、ハンダ付けが出来るというものである。
反応ハンダは、1899年ごろからMatzsakハンダとして知られているが、これは塩化亜鉛を
主成分とする塩混合物で420℃に加熱することによって溶融し、化学反応を起こし、純亜鉛が遊離析出
してハンダ付けができると言われている。反応ハンダは融点が比較的高いため、母材が鈍されやすい
ので注意が必要である。また、反応ハンダでは、ハンダ量が少ないため、追加ハンダをするのが一般的で、反応を
起こした瞬間に棒状のアルミハンダを追加する。

——————————————————————————————-
以上がアルミニウムに関するハンダ付けの記述です。
私としては あまりやりたくないかな・・。

参考になれば幸いです。