de900f38.jpgこんにちは、はんだ付け職人です

今日は、【ブラックパッド】という不具合についてのお話です。

☆お客様より このようなご質問をいただきました。

添付写真のような半田付けの原因は 
(チップの電極に半田がなじんでいない。)
どのようなことが考えられますでしょうか?

生産条件等、どういったことをお伝えすればよいか分からないのですが
通常のものに比べ、後から手半田で修正を実施しても
感覚的に 半田がはじかれているような感じがします。

当方としては、半田材料・温度条件などは余り関係がなく
チップ部品そのものの不具合(と決め付けてよいのかどうか
も分かりませんが・・・)と思うのですが
よろしければ、これまでのご経験などから
お考えをお聞かせいただければと思い ご連絡させていただいた次第です。


☆はんだ付け職人の回答

(写真はお見せできないのですが、パターンが黒っぽくなっています)

おそらくNiメッキの下地から
Cuが染み出して、Niと共に酸化しているのが原因だと思います。

基板の状態では、金メッキされて隠されているので見た目はわかりませんが
Niメッキの品質の悪さが原因です。

ブラックパッドと呼ばれてまして、その名のとおり
パターンが黒っぽく見えるのが特徴です。
 
【はじめての鉛フリーはんだ付けの信頼性】
著 菅沼 克昭氏
ビギナーズブック37(工業調査会)に詳しい解説がありますが

温度設定で回避できるものではなく、基板メーカーにNiメッキの
品質を改善してもらわねば根本的対策にはなりません。


・・といったようにハンダ付けの不良は、一概にハンダ付けのやり方だけが 
不具合の原因ではありません。
こういった場合、ハンダ付け条件が原因だと とらわれてしまうと
原因究明におそろしく無駄な時間が取られてしまいますので
注意が必要ですね。


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☆ブラジル語(ポルトガル語)のハンダ付け資料の公開について


私も連絡いただいた時、たいへん驚いたのですが、フレクストロニクス愛知様は
2008年3月末を持ちまして工場閉鎖されることになりました。
(技術部門は別会社発足となり、製造部門はなくなります)

現在、無料公開(ダウンロード)させていただいている、英語、日本語併記の

◇新入社員ハンダ付け教育用プレゼンテーション資料
◇Pbフリーハンダ付け教育用プレゼンテーション資料

ですが、
今後はフレクトロニクス様として内容、問い合わせフォローができなくなります。
(ご了承ください)

このご連絡をいただいた際、「最後に皆様のお役に立ててください」と
ブラジル語(ポルトガル語)の資料をいただきました。

フレクトロニクス様でブラジル人派遣の方用に使用されていたもので
日本語版全てではありませんが、きっと役に立つと思います。
(岩田様 ありがとうございました。)

今週このメルマガでダウンロード先を紹介できるようにしようと
しましたが、間に合いませんでした。(申し訳ありません。)

来週には紹介できるようにしておきます。
もう少しだけお待ちください。


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☆メルマガの発行方式の変更について

現在、私のPCから直接メルマガを発行していますが
発行部数が増加してまいりましたので
コンビーズメールさんというメルマガ発行のASPを借りることにしました。

これによって、メールアドレスの管理など万全のセキュリティ体制を
とる事ができます。
メルマガの登録、解除もとても簡単になります。

これも来週あたりから導入予定です。
ご了承ください。



◇◆◇◆ 
このメルマガを送ってすぐ、このようなメールをいただきました。
みなさん、本当にお困りですね。

—————以下転載————–
この不具合は、
本当に困ります。
部品を搭載してからの話ですので、
たちが悪いです。

原因は、鍍金でだけではなく、
リードタイムの長い工場も問題です。
環境の悪いところで、鍍金後
放置してある工場がありました。


超音波を掛けているのですが、揚動していないとか、
ラックが壊れていて、ある程度の頻度で、基板が鍍金槽で重なっているとか、

ゆすぎの水が、きれいの意味が違ってマグネシウムがイッパイ含んでいるとか。

この不具合が出たら、必ず生産工場まで行って確認しています。
たとえ、海外でもです。

大概は、酷い状態で直ぐに原因がわかります。

鍍金液の管理なんて上等な不具合は一度もお目にかかっていません。

怖い不具合です。
中国、フィリッピン、国内では、ずいぶん昔にやられました。
いやな思い出です。


では、いつも拝見しています。

がんばってください。