こんにちは。はんだ付け職人の大堀です。
弊社ではいろいろな電子機器の修繕を「はんだ付け技術でお応え」できるよう、
常日頃から努めさせて頂いております。
その中で、電子部品の中でも劣化が比較的早いコンデンサを例にとると、
一見、同じ容量や耐圧の部品であってもスペックが全く異なる場合があります。
この様な場合、元の部品のスペックを調べ、同じ部品が市場に存在するかを調査しなければなりません。
同じ部品が存在すれば、最短、最安で購入できる先を選定して部品を入手すればよい訳ですが、もし、同じ部品が存在しない場合や特殊な部品の場合には、同等もしくはそれ以上の性能を有した部品を探さなければなりません。
そのためには元の部品と代替部品の性能を調べる必要があります。
正直言って、はんだ付け作業に掛かる時間よりも多くの時間が必要になります。
たった1個の部品を交換しただけなのに費用が大きくなる場合があるのはこのためです。
実例をご紹介します。
これはフランス製の制御回路を修繕した時のものですが、搭載されていたフィルムコンデンサが国内で見るフィルムコンデンサとは全く異なる物でした。
電子部品通販サイトを数社検索してやっとのことで探し当てたのですが、この代替部品を調査・発注するまでに2時間近くの時間がかかりました。
はんだ付け作業としては、焼損していないコンデンサも含め全数の交換となりますが1時間程で交換できますので、代替部品の調査にはその2倍の時間がかかったことになります。
完成品を見る限りでは見えてこない、意外と知られていない真実です。
「部品をちょっと交換しただけなのに、なんでこんなに費用が高くなるの?」
と、思われる時には代替部品の調査が、はんだ付け作業よりも大変だったのだなと、
ご理解頂ければ幸いです。
しかしながら、この代替部品調査費用が実際にいくらくらいになるのかは、
残念ながら調査を開始するまで我々にもわかりません。
(弊社を信用して頂くしかございません)
弊社は誠心誠意、最高の技術と最善の努力をもってご依頼品に対して真摯に向き合わさせて頂いております。
ご依頼をご検討の際には今一度、このような事が生じる事をご留意頂き、
ご決心(ご決断)をお願い致します。
※一度スタートした調査は、中断要請があった場合には中断することができますが、それまでにかかった時間は戻りませんので費用が生じます。