こんにちは、はんだ付け職人です。
今日は、アルミのはんだ付けについてのお話しです。
私も過去に何度かチャレンジしたことがあったのですが、
普通のハンダゴテでアルミ材をはんだ付けすることは出来ないと考えておりました。
ところが今回、石川金属株式会社さんから「これを試してみて・・」と
お送りいただいた糸はんだがあり、さっそく試させていただきました。
アルミ用糸はんだ エバソルEANシリーズの
「K4-EAN-3」と「K3-C601-3」という形式のヤニ入り糸はんだです。
いただいた資料によると、「純アルミのはんだ付け出来るけれど、アルミ合金のはんだ付けは
困難である」と書かれています。
過去の実験では、アルミ缶や1円玉で実験していましたので、
上手くいかなかった原因は、これだったのかもしれません。
※貨幣にはんだ付けすることは違法です。(真似をしてはいけません)
このときは、結果的に付きませんでしたけど
純アルミには、アルミ導電材(電気用端子用)の「A1050」と
建築材料の「A1100」があります。
今回、「A1050」で試しを行いました。
こちらに、その時の動画と写真があります。
結論を言うと、アルミにはんだ付け可能です。
動画の中でもはんだ付けしたアルミ板をグイグイ引っ張ってますが、
取れることはありませんでした。
ただし、普通のはんだ付けのようなキレイなフィレットは作ることは出来ませんでした。
実は動画の中でも、フィレットを形成しようと、何度もはんだを追加して、
フラックスを全体に馴染ませようとしているのですが、表面は少々凸凹します。
また、コテ先は樹脂でコーティングされたように表面が変色して、
通常のはんだを弾くようになり、従来のメッキ状態に戻すには、
何度もはんだをコテ先の上で融かして徐々に戻す必要があります。
ですので、コテ先はこのはんだ専用に用意したほうが良いと思います。
しかし、アルミ材がハンダゴテだけではんだ付け出来るのは画期的だと思います。
ついに出たか・・と感慨があります。
アルミのはんだ付けで詳しいことがお知りになりたい場合は、
石川金属株式会社さん まで。
参考になりましたら幸いです。
では、明るいはんだ付けを!
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