これは、何に使うものかと言うと、デニムに使うリベットです。
(現在の量産品では、ステンレスや真鍮が使用されている)
小中 儀明君率いる FORTY NINERS というファクトリーでは、
80~100年前のミシンを復活させ、当時と同じデニム生地
(織り機は世界にも数台しかないそうな)、
糸(当時の糸は太さが不ぞろいで切れやすい)、
縫製方法で、
現在、ビンテージと呼ばれるデニムを現代に蘇らせました。
※ビンテージのデニムは、1着 何百万もするものがあります。
当時のミシンを使えば理論的には出来るであろうと、
誰もが考えていたそうですが、実行できたのは彼だけ。
(1本のジーンズに造るのに約20台の専用ミシンを使うそうですが、
すべてのミシンを使いこなせるのは、世界でも彼しか居ない)
リベット打ち機も、ご当時モノですが、特注して作らせた鉄リベットの
板厚が、当時よりも薄いため、そのまま使うと裏が平らになってしまうそうな。
「誰がそんなとこ見てるねん!」と突っ込みましたが、
「いや、マニアは見てる。」気づかれて「な~んや。」と言われるのが
ガマンならんとのこと。
彼は、健気に自分ではんだ付けしていたのですが、
なかなか、上手くいかないのと、縫製の時間が足りないので、
我々が協力を申し出たものです。
そのこだわり、見習いたい。