こんにちは、はんだ付け職人です。

この週末は、技能五輪全国大会を見学に行ってまいりました。
長野県での開催です。
技能五輪全国大会(概要)

はんだ付け職人としては、やはり気になるのは
競技に「はんだ付け」が含まれている
電子機器組み立てです。(競技概要)

前日の10/26から大会会場に入りまして、
主査の矢島先生にいろいろ教えていただきました。

大会前日の会場の様子


道具や必要な設備はすべて自前で準備することが認められています。
大会は今回で50回にもなり、常連企業さんは
この大会用に独自の工夫を凝らした
道具や工具を用意しています。

大会当日までは、こうした秘密兵器は
青い布で覆い隠されています。

当日はビデオカメラが各選手(特に優勝候補と目される選手)
を狙っており、来年以降の改善に活かされます。
(会社の威信が掛かってます)

無人の会場でも、ピリピリとした緊張感が
伝わってきます。

青い布の影からチラッと見える工具や道具にも
「おおっ!」という工夫が垣間見えています。

中でも私が気になったのは、コテ先を掃除する台です。
(こんなやつです)


「うーむ・・どうやって使うのだろう・・」
「明日はぜひチェックしなければ・・」


・・ということで、大会当日です。

大会の様子はこちら


雰囲気が伝わると良いのですが・・

当日は矢島先生に、いきなり技能五輪選手指導員の皆さんの前に
連れて行かれてうろたえてしまいました・・

皆さん、過去に技能五輪に出場され、
現在は、指導員として選手の育成にあたっておられるベテランです。
(写真参照)

さて、例のコテ台ですが、
選手はコテ先に付着したハンダを
このコテ台に向けてシュートします。

青いBOXの入り口に柔らかいシリコンで土手が
作ってあって、シュートした際に、コテが台に当たって
ヒーターが割れるのを防いでいます。

手の動きは目にも止まらぬ速さです。
両手にハンダゴテ、ニッパ、リードペンチ、糸はんだを
輪ゴムなどで取り付けて握りこみ
極力無駄な動きをしないように工夫されています。

設計やプログラムなども同じように
極限のスピードを追い求めているのだな・・と
その部分を見ただけでも想像できてしまいます。


技能五輪の出場者も年々増えており、
新聞やTVなどで取り上げられる機会が増えてきています。

日本の「ものつくり」もまだまだ底力があるなあ・・
と感動した大会でした。


では、明るいはんだ付けを!