こんにちは、はんだ付け職人です。

先週、10/5に京都府中小企業技術センターで
実装技術スキルアップセミナーが開催され
私も午前中、ハンダゴテを使ったはんだ付けについて
講師としてお話してきました。

午後は、コテ先アドバイザーのセラコート工業株式会社 北見勝さんと
実装技術アドバイザー/河合一男さんの講演があり

非常に濃い内容のはんだ付けセミナーとなりました。
(終わったらグッタリしておりました・・)

私の知らなかったこと、気づいたことなどを
復習の意味も兼ねて紹介させてもらおうと思います。


まずは、交換用コテ先の専門メーカーでもある
//k.d.cbz.jp/t/7a06/90m5r2y0pgeyp6ela3セラコート工業株式会社 営業技術部 北見勝さんのお話から・・

近年、鉛フリーハンダによるコテ先の食われや腐食により
コテ先の寿命が短くなっているため

安易にFe(鉄)メッキの厚みを増して耐久性を増した
コテ先が販売されている。(特に新興国)

※コテ先は純銅に鉄メッキされたものがほとんどを占める。

ところが、純銅から伝わってきた熱は鉄メッキの薄いところから
逃げようとするため、厚くメッキされたコテ先の先端には
熱が供給されなくなってしまうという矛盾が起こります。

参考図
http://www.soldering-guide.com/archives/52104385.html

耐久性が・・安いから・・とこうしたコテ先を導入すると
逆効果になりそうです。

同様の理由で、コテ先を専用機のように微細加工を施しても
メッキ厚をコントロールすることが困難なので
効果が疑われる・・というお話でした。

※電解メッキは、角や尖った箇所に厚く着きます。


さらに、この考え方を進めていくと
コテ先へのメッキの掛け方を

はんだ付けに本当に必要な面だけに限定することで
コテ先作業温度を下げることができます。

※コテ先温度を10℃下げることで寿命は1.2倍になる

また、不要な放熱やコテ先へのハンダの付着を防ぎ
ハンダの飛散やハンダの消費量を抑制することができます。


長くなりましたので、続きはまた来週。

では、明るいはんだ付けを!