こんにちは、はんだ付け職人です。

先週、窒素フローハンダゴテではんだ付けする際の
はんだ付けポイントの温度変化の様子を映像で紹介させていただきました。

私の説明が不十分だったせいで
「おかしいのではないか?」
と疑問を持たれた方も多数おられたかも知れません。

熱電対の先端の取り付けがどのようになっているのかが
動画ではよく見えず

コテ先が近づいただけで測定温度が140℃付近まで
上昇していたことから
「測定ポイントがおかしいのではないか?」
というご質問をいただきました。

先日の映像は下記のような条件でしたが

※HAKKOさんの窒素フローハンダゴテ
 コテ先温度 300℃
 糸はんだφ0.6mm (日本スペリア社 SN100C)
 ストップウオッチは、はめ込み合成
 砲弾型LEDのはんだ付け

熱電対はLEDリードをはんだ付けしたポイントの
フィレットに埋め込まれています。

さて、ここが窒素フローハンダゴテの特徴なんですが
このハンダゴテはコテ先の先端から
約200℃近い温度の窒素ガスが放出されています。

酸素を遮断して酸化を防ぐだけでなく
余熱効果があるわけです。

ここで、補足資料として
熱電対を直にコテ先温度を測定する様子を
映像で紹介しておきます。
//k.d.cbz.jp/t/7a06/90xbzqx0ogd9o4v343

熱電対だけですと、コテ先を近づけるだけで測定温度は
約180℃になっています。

コテ先を当てると、測定温度が300℃になるのがわかると思います。

したがって、先週の映像では、何を伝えたかったかと言いますと
300℃のコテ先温度でもコテ先を20秒以上当てても
意外に母材の温度は上がらないよ・・

という点と、窒素フローハンダゴテを使うと
300℃という低いコテ先温度でも、高温の窒素ガスの
余熱効果があるため、鉛フリーはんだでも
簡単に溶かすことができるよ・・

ということを見ていただきたかったわけです。


参考になれば幸いです。

では、明るいはんだ付けを!