こんにちは、はんだ付け職人です。
今週は、ハンダゴテのコテ先形状についてのお話でしたね。
先日から、ハンダゴテの性能を引き出すためには、コテ先を
何種類か持っている必要がある・・。というお話をしてきました。
すべてのコテ先のついて解説するには無理がありますので、代表的な
コテ先形状について、特徴を説明しておきます。
各ハンダゴテメーカーによって、呼び名や形式に違いはありますが
形状は、ほぼ共通していますので、適当な名称で話をします。
まず、市販のハンダゴテを購入すると付いている鉛筆形のコテ先に
ついてです。B型とか円錐形などと呼ばれることが多いですね。
この鉛筆型ですが、ホームセンターなどで購入できる大きさの
ハンダゴテでは、あまり活躍する場面は出てきません。
(はんだ付け職人のハンダゴテセットでもあまり使いません)
どちらかというと、微小な部分に使用するのに適した形状であり、
実際、どういう場面で使用することが多いかと言いますと、
SOPやQFP(表面実装タイプのIC・・ゲジゲジと細かいリードが
生えているやつです)などのリードを1点づつハンダ付けする場合や、
1005サイズのチップ部品などの実装が挙げられます。
というのも、コテ先は母材との接触面積をいかに大きく採って、熱を
効率よく伝えるかが、形状を選択する上での決め手となります。
そういう点で、ほとんど点でしか接触できない鉛筆型は、「熱効率が
悪い」部類に属します。
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また、蓄えられる熱容量もあまり多いとは言えず、大きなグランド
パターンや厚めの基板では、ハンダを溶かすことができない場面も
出てきます。
したがって、こうした場合、ハンダゴテ本体も小さくて高出力のものを
使用することになり、母材となる基板の回路も小さなものが対象となり
ます。
母材が小さい場合には、相対的に熱を伝える接触面積が小さくても、
必要な熱量を供給できるわけですね。
大型や中型のハンダゴテを使う場面では、その対象となる母材も、比較的
大きなものとなりますから、こうした場面で使用しても、その熱量を効率
よく伝えることができませんので、使うのは難しいと言えます。
あれ?・・鉛筆型だけで、1日分使ってしまいました。
続きはまた来週ということで。
では、明るいハンダ付けを