54954e64.jpg**********************セミナーのご案内*********************************
●イオンマイグレーションの発生、成長メカニズムとその防止方法
1/22(木)【東京開催セミナー】
マイグレーションのメカニズムや評価方法・対策例を紹介し、製品の故障を防止する。

【マイグレーション】という言葉、あまり聞かないかもしれませんね。
 はんだ付け不具合の原因の中でも特殊なものの一つですが、意外に
 発生が多く、梅雨時や冬季の結露などが引き金となります。
 本セミナーでは、経験豊かな講師がメカニズムや評価方法・対策例を紹介し
 防止策を伝授いたします。
 
●鉛フリーはんだ実装の不良解析とその対策手法
1/23(金)【東京開催セミナー】
講師が実際の現場などで経験してきた不良現象を動画にて再現・可視化し
その要因と対策手法を伝授する。

 量産現場で発生している不具合や不具合予備軍に対し、講師が実際の
 現場などで解析してきた動画を多数お見せします。
 講師のソルダリング テクノロジ センター佐竹 正宏 氏は本当に
 カユイ箇所に手の届くノウハウを伝える事を目的としております。
 ご期待ください。
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こんにちは、はんだ付け職人です

今週は、セミナーの案内にも出てきた【マイグレーション】についての
お話です。

マイグレーションとは、基板上回路のハンダ付け部のフラックスの残渣が
梅雨時の湿気の高い状態や、冬季の結露などによって湿気条件下に
置かれた場合に発生します。

リードとリードの狭い電極間に湿気があると、フラックス残渣中の
ClやFがイオン化して電解溶液になります。

この電極間に直流電圧が掛かると銀メッキやハンダ中のスズが溶け出して
マイナス側のリードに金属の結晶として析出するわけです。

私も、昔フォトマイクロセンサーを製造していた時に、コピー機のセンサー
が動作不良を起こした際に原因がマイグレーションだったことがありました。

このときは、コピー機が内部で結露していたのですが、再現実験で
フォトICに1滴水滴を垂らし、直流電圧を掛けてみると水滴は1瞬で
真っ黒に変色し、黒い銀のブリッジがフォトICのリード間にできまして
ショートしました。

マイグレーションについては、こうしたクレームでもないと、なかなか知る
機会はありませんが、最近の電子機器はどんどん集積度が上がって端子間が
狭くなってますから、設計に関わる方は知っておいたほうがいいですね。
(知ってた方はごめんなさい。)

マイグレーションを防ぐ対策については、RMAタイプのフラックスを
使うことくらいしか私は知りませんが、セミナーなどで勉強するのも
一つの方法ですね。

では、明るいハンダ付けを!