こんにちは、はんだ付け職人です
今週は、【ボイド】のお話です。先週メールでいただいたご質問を基に
お話しますね。
内容は、SMT工程/ディスクリート工程の両工程で発生する
半田付け時のボイドについての判断基準についてです。
ご質問された方は、自社で生産された基板をお客様でヒート
サイクル試験を実施して断面観察を行われた際にボイドが発生しており
「少しでもボイドが発生しているのはNGではないのか?」
との指摘を受けられて、ボイドについての判断基準をお尋ねでした。
まず、スルーホールや表面実装部品のハンダ付け内部の
ボイドについては0%というのはありえないと思います。
良否の判断基準は、各メーカーがそれぞれ定めるものだと思いますが
たとえば、スルーホールであればボイドがハンダ付け部に占める割合が
「スルーホールを縦にカットした断面積の25%まではOKとする。」
といった表現になろうかと思います。
表面実装部品であれば、
「パターン上のハンダ接合面の面積の25%まではOKとする。」
といった具合ですね。
こちらに、同様の質問をされた方に対する回答が寄せられていますので
参考になるかと思います。(引用させていただきます)
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・IPC-A-610D(アメリカ電子回路協会の発行の基準)
リードフリー、構成部品オリエンテーション、スルーホール、機械的
組立のはんだ基準、洗浄等実装のあらゆるものに基準を明確にしたものです。
はんだ付けのはんだの3/4(75%)が接合されていれば、合格となっています。
JISでは、
・規格番号 JISC61191-3 プリント配線板実装─第3部:部門規格─挿入実装
はんだ付け要求事項に書かれています。
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同じような案件でお悩みの会社さんにお役に立てば幸いです。
要は強度的に問題ないようなら、多少のボイドは大丈夫だと
考えてもいいということですね。
では、明るいハンダ付けを!