a19d640b.jpgこんにちは、はんだ付け職人です

今日は糸ハンダの保存期間に関するご質問への回答です。


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☆質問

ヤニ入り半田を使用していますが、ヤニ入り半田に保管期限があるのでしょうか。
また、長期保管したときの半田で、半田付けするとどんな不具合が発生しますか。
よろしくお願いします。



当社でも長年保管していた糸ハンダを 安易にそのまま使用していたので
ハンダメーカーさん(千住金属さん)に問い合わせてみました。
下記が その回答です

> ATT:野瀬さま
> FROM:千住金属
>
> お問い合わせありがとうございます。
>
> ヤニ入りハンダの保証期限は、製造後2年です。
>
> 保存される環境によりますが、「劣化するとハンダ・フラックス飛散が増える」
>
> 「ハンダ付け性が悪くなる」等の不具合が発生する場合があります。
>
> 取り扱い説明書を送っておきます。

ということで 一応2年とメーカーさんは指定しています。
劣化後の不具合の内容からすると ハンダそのものの劣化はないようですね。
おそらく 化学物質が添加してあるフラックスが 酸化したり水分を
吸収して悪さをするものと思われます。

ですので、糸ハンダを長く使わない場合は【デシケータ】などの密封容器に入れて
乾燥剤と一緒に保存するといいですね。


参考までに・・
【取り扱い説明書から抜粋】

3 . 1 保管
① エコソルダーの保証期限は仕様書もしくはラベルに記載してありますが、健全に保管
されていれば長期にわたってご使用できます。
ただし、一般的な環境では空気中の湿度、微量のイオン性ガス成分等の影響を受け、
徐々に酸化が進行し、表面光沢がなくなることがあります。保管環境を考慮の上、
早目にご使用ください。
② 湿度の高い時期には保管環境によっては、はんだの性能が劣化することがあります。
例えばエアコン使用下で、エアコンを切ったり、入れたりといった条件では、
結露してはんだ表面に水滴が付着することがあります。このような状態で保管を
継続すると、はんだ表面が白色または灰色に着色した状態となります。従いまして
高温多湿の環境下での保管は避けると同時に、結露した場合はウエス等でよく
ふき取るか、よく乾かして早目にご使用ください。
( 水分が付いたままでのご使用は避けてください。はんだ付け作業時、はんだ槽への
はんだの補給時にはんだの飛び散りを起こし危険です。)
③ 複数の品種のエコソルダーを保管する場合は、混合しない様注意してください。