こんにちは。
はんだ付け職人の大堀です。
先日、残念な事がありました。
「USBメモリーが動作しなくなったので同じ製品の物にメモリーだけ移植して欲しい」
と、言うご依頼です。
同じ製品。。。
確かに同じメーカーの同じ製品名でした。
が、やはり嫌な予感は当たっていました。
分解して中を見ると基板が異なっているのと、実装されている部品が少しずつ異なっていました。
↓表側
↓裏側
↓新品・移植先のメモリーを剥離した状態
↓周辺部品の実装
(メモリーを実装する際には周辺部品も一度剥離する必要があるためです)
ご依頼者様に説明はしているものの、メモリー内のデータが重要なのでダメ元でも移植して欲しいとの事でしたので、実際に移植交換したのですが動作しませんでした。
非常に残念ですがディジタルの世界は残酷です。
「1か0か」。「GoodかNGか」です。
メモリーの剥離・移植のはんだ付け作業に12,000円。
(ここで動作すればデータ復活だったのですが、、、)
結果がNGだったので、再度元の状態に戻すことをご希望され、
+再取付追加作業代4,000円が別途必要になってしまいました。
(はんだ付け作業代は合計16,000円、他に返送料と消費税がかかります)
メモリー関係(HDDやSSDも)にあるあるなのですが、最近では同じ商品でもロットが変わるとファームウェアが異なる事が多々あります。
古い(20世紀までの)記憶装置であれば、まだ何とかなるのですが21世紀に入って特に2020年代のものはソフトでハードが出来ている世界ですので変更が難しいのが現状です。
全く同じ基板を探し当て、メモリーの移植でデータが復活した例は今までにありますが、今回の様に無駄になってしまうケースもあります。
ご依頼頂く際には、十分ご検討頂く様、何卒お願い申し上げます。
↓全く同じ基板を探されてメモリーを移植した結果、データが読み出せた幸運な事例の記事です。(ご参考まで)
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