この記事は、2017年 2月18日の投稿記事をリニューアルしたものです。

皆様こんにちは、はんだ付け職人です。

 

ドローンのコネクタ回路破損

今回ご紹介するのはドローンの基板です。弊社では2例目になります。
ご依頼としては
 ・墜落した衝撃でコネクターが取れてしまった。
 ・自力で直そうとしたけれど上手くいかないので修理してほしい
とのこと。

では早速見てみましょう。基板は2枚あります。

基板①破損部分

 

基板②破損部分



1枚目は自力で修理を試みたヶ所ですね。
2枚目は作業できないと判断されたヶ所です。

1枚目の方が損傷がひどい状態で基板の回路が破損しています。
このままではコネクタをはんだ付けすることが出来ません。
位置だけ決めても基板とつなぐことが出来ないのです。

2枚目は回路は無事ではんだ付けの接合が剥がれた状態です。
元のはんだを除去してから再実装可能です。

このとき注意していただきたいのが他の階層にアクセスしている
スルーホールやビアが破損していないかどうかです。
1枚目の基板からコネクタを外してみましょう。

基板①本来の回路



剥がれた形跡を辿るとこのようなパターンが浮かび上がってきます。
基板にコネクタを載せるだけではなく、このパターンを修復します。

レジストで覆われている剥がれた回路の残りをデザインナイフを使い銅パターンを掘り出します。
掘り出したパターンからコネクタの端子までリード線をはんだ付けしてつなぎます。

慎重に短絡させないように慎重に。

基板①修理部分

 

基板①修理後端子UP



弊社のベテラン技術者(NPO法人日本はんだ付け協会 はんだ付け検定1級合格)による修復作業の完了です。

リード線で接続していますので丸く見えますが、ちゃんとフィレットが出来ている正しくはんだ付けがされています。


組み付けていただければこれでドローンもまた飛べるようになるでしょう。

修理できない場合
 

・コネクタが破損していて入手が出来ない
・多層基板でビア・スルーホールが破損している
・パターンが剥離したときに微細な部品が外れなくなっている
おおよそこの3つの場合ははんだ付けだけでは修理を行うことが難しくなってきます。

弊社にせっかくお送り頂いても
修理が出来ないようでは大変申し訳ありませんし、診断費用もかかってしまいます。
なのでまずは弊社の問い合わせフォームからご相談下さい。

お写真などお送りいただければ修理が出来るかどうか
おおよその判断がつきます。細かい修復については弊社にお送り頂いての診断となります。