こんにちは、はんだ付け職人です
今週は、鉛フリーハンダの半田付け仕上がり状態について
ちょっと観てみましょう。
先にブログに写真をUPしておきました。
鉛フリーハンダの仕上がり状態を見ると、慣れると一見して鉛フリー
ハンダであることがわかります。特徴としては下記の2つが挙げられます。
1: 光沢がなく、白くザラザラした部分がある。
2: 共晶ハンダに比較すると金属光沢がない。
したがって、共晶ハンダの仕上がり状態に比較すると、一見、オーバー
ヒートしてしまったかのように感じるかもしれません。
このため、鉛フリーハンダでは金属光沢でハンダ付け状態を判断することが
できず、フィレットの形状で良否を判定する必要があります。
また、「鉛フリーハンダは、イモはんだのようにポッコリドーム型の仕上が
り状態になる」と思い込んでいる方がときどきおられますが、それは誤解です。
はんだ付けに必要な熱容量が十分であれば、鉛フリーハンダであっても
富士山型のフィレットが形成されます。
また、金属光沢についても「これは共晶ハンダか?」と見まがうような
きれいなハンダ付けが可能です。
このためには、十分な熱量を供給できるハンダゴテやコテ先の選定が
重要なんですが、ほとんどの方が熱容量が不足したハンダコテを使って
高すぎるコテ先温度に設定されています。
で・・「これ以上は無理だわ・・」と熱不足気味のイモハンダを
良品とされていることが多いですね。
鉛フリーのハンダ付けでは、共晶ハンダの時よりもシビアなハンダゴテや
コテ先選びが必要です。
できれば、はんだ付けのことを良く理解している営業マン(メーカーは問い
ません)から何台かデモ機を借りて、「これでもか?」とコテ先をいろいろ
試してからベストの組み合わせを選びたいところです。
大企業が使っているから・・といって自分の会社の製品に合うとは限りません。
むしろ、基板や部品によってハンダゴテやコテ先の選定はすべて変わってくると
考えたほうがいいです。
万能のハンダコテはありませんので・・。
では、明るいハンダ付けを!