こんにちは、はんだ付け職人です
今日はエナメル線の被覆をどうやって除去するか?
についてのご質問をいただきましたので紹介させていただきます。
エナメル線は、細かい場所などのジャンパー線などにも使われますが
被覆を除去しないとハンダを弾いてしまいます。
もし、知らない方には意外な方法かもしれませんね。
☆ご質問
イヤホンコードなどの線材に使われている、ケブラー入りの細線の予備半田についてです。
ケブラーにすごく細い線をスパイラルさせている構造ですが、その一本一本が絶縁コート
されています。
これを半田付けする場合、通常の銅線のように半田が乗りません。
仕方なく細い線をほぐしてナイフの先で絶縁材を削いでるのですが、必ず何本か切れて
しまいます。
メーカーなどはどういう処理で端末に半田を乗せているのでしょうか?
特殊な液などが必要でしたら、一般人にもできる方法もあわせてお教えいただければ幸いです。
☆【はんだ付け職人】回答
おそらくエナメルでのコートだと思います。
もしハンダポットなどを使われている場合、温度が250℃程度に設定されていると
思うのですが、エナメルを焼くためには450℃程度まで温度を上げてやると
焼いてしまうことができます。
ハンダコテをお使いなら コテ先温度を 450℃程度まで上げて予備ハンダしてみてください。
エナメルの焦げたカスは残りますが(こそげとればOK)
予備ハンダはできると思います。
☆お客様より
ありがとうございました。 うまく行きました。
以前に熱で何とかなるとは思ったことがありましたが、通常の半田付け程度の温度では
どうにもならないのでライターの炎で焼いたりしましたがススが残ってやはりうまく
濡れませんでした。
今回ご教授いただきました450℃というのがキーだったんですね。
20W-80Wのコテのボタンを押して十分加熱して試しましたら何と!一発でうまく半田に
濡れてくれました。
高温にして予備半田だけ行い、少し冷ましてからランドに付ければいいんですね。
勉強になりました。 またひとつ敵をやっつけた気分です。
ご丁寧にご指導下さいまして本当にありがとうございました。
☆【はんだ付け職人】
・・ということで、通常のハンダ付け温度より少しコテ先温度を上げてやることで
予備ハンダができますので、芯線にハンダをなじませた後にハンダ付けすると
簡単にハンダ付けができます。