☆ご質問
鉛フリーの半田を勉強しなければならなくなり調べていたらたどり着きました。
非常にお恥ずかしいのですが、会社の半田槽を全て鉛フリーに変更しなければなりません。
現在使用中の鉛入り半田槽は使用できないのでしょうか?(取引先からは新しいのを買うよう指示されましたが・・)
また、変更後の保守(半田の入れ替えを定期的にしなければならないと聞いたのですが)はどのように行えばいいのでしょうか?
ご教示頂きたくお願いいたします。
☆ハンダ付け職人回答
鉛フリーハンダには、【食われ現象】と言いまして、銅食われ、スズ食われなど
鉄や、ステンレスまで徐々にハンダの中に溶け出していくような現象があります。
従来の共晶ハンダに使用されているハンダ槽はステンレスですから1~2年経つと
ハンダ槽に大穴が開いてハンダが流出する大事故に繋がる恐れがあります。
(鉛フリーハンダではチタンの槽やボルトが使われたりしています。)
1年未満の短い間しか使わないのであれば スズで洗って使うことも出来ますが
最近はスズも高価なので結構費用が掛かります。
変更後の保守については 毎月、ハンダの成分分析をして銅成分などの比率が
上がっていないかチェックをする必要があります。
先ほどの食われ現象により 基板や電子部品の銅成分やメッキ成分が
ハンダ槽内に溶け出していくので、その成分により、スズだけを投入したりして
ハンダの成分を調整していきます。
このへんは、鉛フリーハンダを実際に購入されるメーカーで詳しく教えてくれると
思いますよ。
設備を全部入れ替えはたいへんですね・・。
今は ほとんど値引きしてくれませんから・・。
こちらに ハンダ槽穴あき写真と一緒にUPさせていただきました。
☆追加のご質問
ご回答ありがとうございます。
弊社は電線加工会社なのですが、そうすると電線の銅などが溶け出してRoHS基準を上回ってしまうのですね・・
やはり鉛フリー半田槽を購入するほうが良さそうですね・・
半田の成分分析というのは分析機関等にお願いするのでしょうか?機械を購入する?
あまり大きな会社ではないので、半田も取引先から支給してもらっている為購入したことも無いんです(^^;
☆ハンダ付け職人回答
成分分析はハンダを購入するメーカーで無償でやってくれるはずです。直接購入していない場合、取引先へ頼んで分析を依頼すれば 1week程度で結果がわかると思います。
鉛フリーハンダは高額なので、成分分析はサービスになってる場合が多いです。
尋ねてみてください。
それと、銅成分はRoHSに関係ないのですが、銅成分が多くなるとハンダが脆くなるので
コントロールするわけです。