タモリ倶楽部撮影体験記
2005年11月12日 東京スタジオにて収録・・ ( 9:00~14:00)
放映: 2005年12月16日 24:15~24:45 (関東地方)
2006年 1月18日 25:15~ (関西地方 その他の地方)
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ちょっと くだけた書き方になっております(ご容赦を・・)
タモリさんの写真などは 肖像権の関係で使えなくなっています
出演: タモリさん、板尾創路さん、次長課長さん、松澤一之さん、野瀬昌治(ノセ精機専務)と その妻 一美
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前夜は スタジオに近い ホテルに 妻と一緒に宿泊しまして・・
(子供らは 妻の実家に・・)
早朝より ホテル室内でいつものトレーニング(ストレッチと筋トレ)を済ましまして
朝食バイキングを 大量に 食べて シャワーまで浴びて am8:30には
スタジオに入るつもりで ホテルを出ました・・
( 職人としては 今日使う半田コテを チェックしておかねばなりませんので・・)
(今日使う半田コテは HAKKOさんの 最新型モデルです)
参照: HAKKO FX-951
地図を片手に スタジオのある建物を見つけましたが
入り口がありません・・
ぐるぐる廻ったあげく 業者用のエレベーターみたいのを見つけて
「 まさかな・・」
とりあえず乗ってみました・・ (地下1F・・)
エレベーターのドアが開くと そこは 物置でした・・
でも 観回してみると 撮影用の機材が ぐるりと部屋を囲んでおります・・
「 んん?・・もしかして ここ?・・」
うろうろして ぼさっと立っていると
エレベーターからは 機材が運び込まれてきました・・
昨日のスタッフを見つけました・・
「 ここ?・・ですよね?」
ここでした・・
わしは てっきり 普段テレビで観るような きらびやかなセットを想像していたので
「 こんなところで?・・」
と たいそう驚きました・・
そういえば 先週の「タモリ倶楽部」でも タモリさん 階段の踊り場でしゃべっていたなあ・・
スタッフの方も 今来られたばかりのようで
「 そこの イスに 座っててください!」と 言われたものの
居場所がなく 勝手に立ち上がり 半田コテのセッティングをして テストを行います・・
-
壁に注目・・
まるで 牢獄にいるような・・
(ネタになってますけど・・)
スタジオは こんなんでした・・
(半田コテのチェックをする わし・・) -
撮影の準備をする スタッフさん・・
(こんな感じです・・) 皆 プロですな・・ト
そのうち ディレクターさん プロデューサーさん 登場・・
「 いやあ~ あのDVD おもしろいですねえ~」
「 え?・・そうですか?・・ いやあ~それほどでも・・」
・・って真面目な DVDなんですけど・・
台本をもらう・・
「 え・・ 台本があるんですか・・」
むちゃ 長いし・・
「 適当でいいです・・ コントだと思ってもらえれば・・」
よけい 難しいぞ・・
緊張のため トイレに行く・・
「 え?・・」
今日 共演する 次長課長の次長さんが トイレから出てきて ばったり・・
まだ 寝ぼけておられるようで たいへん眠そうだ・・
トイレから出てくると 次長課長の2人が揃っておられました・・
しばらくすると 同じく 共演する 板尾さんも・・
( 吉本興業グループですね・・)
衣装は みんな地味な 作業服・・
わしの作業服が いちばんかっこいい・・
次長さんが話しかけてくれました
・・
「 ぼくね・・ 工業高校で 半田付け ようやらされましたわ・・」
「 ぜんぜん上手に できんかったんで 何べんもやらされましたわ・・」
「 ぼく ほんまへたくそなんで よろしくおねがいします・・」
気さくな いい人でした・・
( 関西の人やったんですね・・)
準備が進む中 次長課長さん 板尾さんとスタッフが打ち合わせをしています
(たぶん オープニングのネタの打ち合わせ)
わしらは 暇・・
しばらく スタッフがお弁当を食べたり 準備をしたりの時間が続く・・
突然 なにやら 急にシーンとして 雰囲気ががらりと変わりました・・
「 おはようございます!」
「 おはようございます!」
スタッフの声のトーンが違うぞ・・
そうです・・ どうやら タモリさんが 登場したようです・・
( セーター姿でした・・)
「 動いてる・・動いてるで・・」
「 歩いてるで・・」
「 ほんまもんや・・」
「 かっこいいね・・」
妻と うなずく・・
で・・ その間 30秒ほど ぺらぺら・・と 台本を見るタモリさん・・
「 はい!OK!」
「 へ?・・ ほんまに もう見たん?・・」
さっそく スタッフが タモリさんに紹介してくれた・・
「 どうも どうも タモリです よろしくおねがいします」
なんと 礼儀正しい人であろう・・
この業界の人は スタッフを含めて みんな礼儀正しい・・
(笑いの中にも 厳しさのある プロ集団である・・)
タモリさんが 作業服に着替えてくると
( これまた 超地味・・)
いきなり ドアの前で 撮影が始まりました・・
「 よおい! すたーあっと!」
ここからは さすがに プロ・・
「 毎度 流浪の番組 タモリ倶楽部でございます・・」
すらすらーと オープニングトークが あって 次長課長さんと 板尾さんのカラミが入る・・
作業服ネタと スタジオネタと 次長さんの顔ネタ 牢屋ネタもあったな・・
(面白かったですけど カットされてます・・)
何度も どっとスタッフの笑いが入る・・
かなりおもしろい・・
どうやら 「タモリ倶楽部 ものつくりの時代 」というシリーズの その1が 半田付けらしい・・
「 はいっ! おっけー!」
1発で OKがでた・・
ここで 俳優の松澤一之さん 遅刻して登場・・
ちょっと しかられているようでした・・
松澤さんは 子供の電子工作が上手にできないという悩みで登場
すかさず セットに座って DVD「半田付け講座」を鑑賞していただく・・
「 えらい 勇壮な音楽だねえ・・」
「 威風堂々だろ?・・ これ イギリスの第2国家と言われてる とても由緒ある曲なんだよ・・」
「 いいのかねえ?・・ 半田付けなんかに使っても・・」
「 ええっ? 見えへん!」 「 見えへんやん!」
「 肝心なところに テロップが重なってて 見えへんやん!」
「 これは オープニングだから いいんだよ・・ 」
「 えらい ぶれてますね・・」
「 あかん 酔ってきた・・」
「 テロップが いっぺんに3つもでたら わからへんやん!」
「 あかん! 止めてください! 気分悪くなってきました・・」
「 さっぱり わからないんですけど・・」
「 板尾が作ったのか? これ・・」
「 違いますよ! これ ちゃんと売ってるんですよ 」
「 ええっ!?」
「 いや・・実は今日呼んでるんですよ・・」
「 それでは このDVDを創られた 株式会社ノセ精機の専務 野瀬昌治さんの登場です!」
ここで わしは 登場しました・・
割れんばかりの拍手の中 わしは 自己紹介をするべく 拍手が止むのを待っておりました・・
( 間 を取ったわけですね・・)
ようやく 拍手が止み
今 まさに しゃべろうとした瞬間
「 はいっ! おっけーです!」
「 ええっ? あんなに 考えたわしの自己紹介は? わしの間は?・・台本と違うやん!」
わしは 心の中で叫んでおりました・・
「 はいっ! 名刺交換いきます!」
「 よおい! すたあっと!」
「吉本工業の次長です」
「吉本工業の課長です」
「 半田付け職人です・・」
吉本工業の 字に注目・・ (吉本興行ですね・・)
タモリさんから 「それ ネタだろ?」と突っ込みを受けておりました・・
板尾さん曰く・・
「 実は このDVD英語バージョンもあるらしいんですよ・・」
「 へー じゃあ ちょっと観てみましょうか・・」
**DVD「半田付け講座」 英語版・・**
「 あ・・これもや!」
「 だから テロップ 3っつも入れたら 読めへんって!」
「 マイク 吹いてますねえ・・」
「 もう ポンポン吹いてます・・」
「 これ・・ナレーションは誰がやってるんですか? 女性ですよね?」
「 はい・・私の妻がやってるんですが・・」
「 実は 奥さんも お呼びしています」
「 奥さん どうぞ!」
「 奥さん ナイス ツゥ ミーツユゥ 」
「 ナイス ツゥ ミーツユゥ ツゥ 」
「 では せっかくお越しいただいたんですから みんなで半田付けを勉強してみましょう」
ということで DVDを観ながら 半田付けの簡単な講習をやりました・・
わし 曰く・・
「 皆さん 知っておられるとは思いますが 半田コテは 熱いんで・・」
「 ええ?・・ええ・・知ってます・・」
「 くれぐれも ヤケドをしないように・・」
「 よくいるんですよ・・溶けた半田を きれいやなあ・・って触る人が・・」
「 いないでしょう! そんな人・・」」
「 先生 そんな人いませんて・・」
「 見ればわかるもんなあ・・ 熱いって・・」
「 いや 結構 居ます・・」
さて・・ラグ板への リード線半田付けからです・・
カラゲ処理なんぞは 飛ばされてしまったので 皆さん ちゃんとからげていません
そのまま みなさん半田付けを始めましたが
「 ん~?・・ 」 「 難しいね・・」
タモリさん 松澤さんが 固まっています・・
「 それ 電源入ってないですわ・・」
わしは 静かにアドバイス致しました・・
タモリさん 松澤さんの 半田コテは 電源OFFになってました・・
「 スタッフが OKって言ったんだよ!」
「 オレ 確認しただろ!」
「 さっき 準備OKって 言ったじゃん!」
( カットされてましたね・・)
「 ふつう気づくでしょう・・」
気を取り直して 半田付けを再開します・・
「 あつっ!」
「 ええっ!」
「 うそっ!」
「 ほんとに居た・・」
「 先生の言ったとおりでした・・」
松澤さん ヤケドしました・・
( ふうふう 吹いてました・・)
このあとは けっこう真面目に 半田の技術的なことも話しました・・
点数なんぞも つけてみました
次長さん タモリさんは 上手かったですね・・
皆さん とても熱心で タモリさんは 休憩になってメイクさんが 化粧直ししてても
まったく 気にせず 半田付けに 熱中していました・・
「 大きな子供のような・・」
さて 最後に 松澤さんが持ってきた お子さんのラジオをみんなで 半田付けで
作ることになりました・・
もう みなさん 上手になっているので部品1点づつ 交代で半田付けしていきます・・
「 C1は ここだな・・」
「 C2・・ あった! 」
「 シャドー半田のように 1234だな・・」
「やれば できるじゃん!」
松澤さんも ようやく 慣れてきたようです・・
わしの番になりましたが C10の位置がわかりません
「 あれ?・・ ない・・C10が ないですね・・」
「 ここですやん!」 「ここ! ここ!」 「ここにあるじゃん!」
みなさん わしの肩越しに いっせいに指差してくれました・・
「 ・・あっ!これか! ・・」
肖像権の都合で誰だかわからないくらい小さくしてます・・・ご了承を・・
「 ええ!?・・ ええええええ~! 」
「 だいじょうぶかねえ?・・」
「 半田付けが上手くても 部品の場所がわからないと・・」
「 ノセ精機は大丈夫かねえ・・」
「 半田は 上手いけど 探しはダメだな・・」
そんなこんなで ラジオは完成しました・・
いよいよ 音だし
緊張の一瞬です・・
「 ザザーっ ギュイーン・・」
「 おおっ 鳴った!」
「 実は ここ地下室なんです・・」
「 え?・・」
「 じゃあ 無理ですね・・ って これもネタか?」
それでも あきらめず ラジオに耳を付け 一心にチューニングをするタモリさん・・
「 あっ! 入った!」
「 ほんまや! なんか言ってる!」
「 ええっ!」
わしらを含めて 多寡をくくってたスタッフも 「なんや?なんや?」と全員集まってくる・・
でっかいマイクが宙から 音をひらおうと 差し出される・・
かすかに人の声が聞こえる・・
「 これ中国語じゃねえか!」
「 ほんまや! 中国語や!」
「 てっきり タモリさん 嘘言うてるのかと思った・・」
スタジオ 大爆笑・・
「 これ中国のラジオじゃねえのか?」
「 あ・・だからか・・なるほど・・」
「 困るなあ・・ 中国製もってきてもらっちゃ・・」
わし 曰く・・
「 いや・・そういう問題ではないと 思いますけど・・」
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休憩のあと
エンディングの撮影に・・
( 板尾さん司会 タモリさんのインタビュー・・)
「 あのDVD 売ってるんですよね・・」
「 いくらで 売ってるんですか?」
「 ¥15,000円です・・」
「 へえ~ けっこう いい値段だねえ・・」
「 でも 買う人とか いるんですか?」
「 はい・・企業さんとか 学校とか マニアの方なんかに 120本くらい売れました・・」
「 ええっ! そんなに?・・」
「 いるんですねえ・・ まあ どんな変態ビデオでも 600本は売れると 言うからなあ・・」
「 あれ 撮影はどうやってやったんですか?」
「 市販のDVDビデオカメラを 三脚で固定して モニターをこっち向けて
逆さまのモニターを見ながら 半田付けしました・・」
「 それなら あのブレは 納得ですね・・」
「 値段はどうやって決めたんですか?」
「 自分やったら いくらやったら買うかな?と 考えまして・・」
「 ダメだよ! ダメ! 自分で付けたら 絶対高くなるから!
誰か 公平な人に はんだんしてもらわなきゃ!・・」
「 マイクは どこで買ったんですか?」
「 近所の ホームセンターで・・」
「 ああ・・ホームセンターで・・」
「 あれは いかんですよ・・ いいマイク買ってください・・」
ここで 板尾さん曰く・・
「 タモリさん 実はあのDVD エンドロールがないらしいんですよ 」
「 あ~ それはいかんですね・・」
「 それで 今回 半田付けを教えてもらったお礼に 番組から エンドロールを
プレゼントしようかと思うんですが・・」
「 ああ それはいいですね! やりましょう!」
「 では 監督は・・ 野瀬さんですね・・」
「 ナレーションも そうですね・・」
「 照明は?・・」
「 私が・・やりました・・」
「 蛍光灯のヒモ 引っ張っただけだろ?!」
「 音声 とか 編集も こいつか・・」
「 もう・・『奴』でいいですか?」
「 なんか いやになってきましたね・・」
「 あの 手は誰なんですか?」
「 あれは 私の手もありますが 城さんといいまして 今 産休で休んでおられるパートさんの手が映ってます!」
「 パートのおばちゃんね・・」
「 いや・・ まだ若いんですが・・」
「 書かなくてもいい! そんなもん!」
「 英語の ナレーションは 奥さんですね 」
「 名前は かずみ ですか・・ じゃあ かずみにしときましょう・・」
「 じゃあ 最後に 直筆で メッセージを書いてもらいましょうか・・」
「 メッセージですか・・ 『 半田付けに光を!』で お願いします」
ホワイトボードに 書きました・・
こうして出来上がった、「タモリ倶楽部」特製 半田付け講座 エンドロール
かっこいいです・・。
「 では 私からも皆さんに プレゼントがあります」
「 じつは もうひとつ 私が創った DVDがあるんですが・・」
「 爆釣! 真昼間のめばるingといいます 」
「 オレ 釣りだけは やらないんだよなあ・・」
「 これから ブレイクしますよ・・」
「 じゃあ 観てみましょうか・・」
**DVD「爆釣!真昼間のめばるing」・・**
「 音楽 一緒じゃん!」
「 すきですねえ~」
「 相当 うまいんですか?」
「 はい 煮付けにしても 塩焼きにしても 刺身にしても 美味いですね 」
「 いや そうじゃなくて 上手か?っていう意味です」
「 はい プロですから・・」
「 奥さんも たいへんですね・・」
「 奥さん・・ 幸せですか?」
突然 タモリさんに突っ込まれ 妻 狼狽・・
「 ええっ! まあ・・ え~ そういうことにしときましょう・・」
「 あかんがな! もっとひねらな! 使えへんがな!」
わしは 心の中で 叫んでおりました・・
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以上が 撮影の顛末です
ところで・・
わしの 不安は的中し めばるDVDはカットになりました・・ 残念・・