こんにちは。
はんだ付けで「旧車に光を!」の大堀です。
最近、旧車のリレーに関係する部品の修繕ご依頼が急増しています。
やはり機械的に接点をON/OFFする部品は寿命がありますので仕方のないことなのですが、旧車に限っては交換用の純正部品が今ではほとんど入手不可(あっても大変高価)なのが現実です。
実際、私も30年ほど前に1952年式のType1通称ビートル(ほとんど中身はType82)に乗っていた頃は全ての部品に話しかけて車のご機嫌を取りながら運転するのが普通でした。まともに走れることが珍しいのが普通でしたのでこれも楽しみの一つであるのが旧車好きの共通項ですよね。(だと思っています;汗)
しかし!ワイパーは別です。
こればかりは運転に支障が出て事故が起きる確率が高まり非常に危険です。
私もワイパーが止まった時は焦りましたがセマフォーが動かなくなっても腕で信号を出していましたから。(それ以来、雨の日は乗るのをやめました)
今回は「ローバーMINI」のワイパーリレー修繕作業をご紹介いたします。
(ウィキペディア様から拝借させて頂きました)
現代のミニは大きなミニですが、2000年までのミニは本当に小さくて愛嬌ある車です。
故障個所はワイパーリレー。
旧車あるあるで、新品部品の入手は非常に困難。あったとしても非常に高価。そこで、弊社では現行の新品リレーに置き換えて本来の機能を継承する作業を行っています。
こんな形のワイパー制御リレーです。(TOPとBOTTOM)
下の写真は修繕作業を完了した状態です。
中央の黒いBOXが代替リレーです。
そして、左端の金色に輝くリレーが故障していた為、機能不全の状態でした。
電解コンデンサも既に寿命が尽きているので全数交換です。
(車載部品に85℃品はさすがにお勧めできません。全て日本製のものに交換です)
これがリレーなのですが、中身むき出し(旧車の世界では普通)ってよく考えたら粉塵に弱くて壊れやすいですよね。やはりシールドされた現代のリレー(パナソニック製を選びました)が一番信用できると思います。
見た目は綺麗なのですが、接点が熔解変質してリレー動作に支障がありました。
電気的特性、機能の適応を確認して納品したのですが弊社には実車がありませんので、最終動作確認はご依頼者(オーナー)様にお委ね致します。
そして後日、嬉しいご連絡を頂きましたので少しご紹介させて頂きます。
(オーナー様には掲載のご許可を頂き、原文そのままになります)
この度はたいへんお世話になりました。
修理していただいたリレーを取り付けたところ、「INT」「LOW」「HIGH」のいずれもきちんと作動するようになり、作動中にスイッチを切った際もワイパーアームが下段の定位置に戻るようになりました(パーキングスイッチが正常に作動するようになりました)。
ローバーミニのワイパーの故障は非常に多く、その修理は専門店でも嫌がるくらいで
(いろんな原因が考えられ、個々のパーツ代がとても高いのに手を尽くして完治する保証がない)、
そのため「動かないならともかく定位置に戻らないことなんか当たり前」と割り切って乗っているオーナーも多いのが実情です。
ですが、使用終わりの度に下段の定位置に合わせてスイッチを切るのは本当に難しいし、
作動中に途中で止まったりするのもイライラして運転する環境としても良くない感じで、
私はなんとしてもこれを修理したくて、それで御社に修理をお願いした次第です。
これで駄目なら本当に諦めなければいけないところでした。
お願いして本当によかったです。ありがとうございました。
またご縁がありましたらよろしくお願いいたします。
本当に良かったです。
こちらこそ弊社を選んで頂きありがとうございました。
今回の修繕作業費用は25,500円でした。(この他に返送料、消費税が必要になります)
同じような部品でも個体差が激しいのですが今回のリレーユニットの基板は診断した所、各部品にも異常無く、とても良い状態でしたので修復も成功したと思います。
旧車の部品修繕には限界がございますが、もしこの様なお悩がございました際には是非一度ご相談頂ければと思います。
旧車好きのスタッフが丹精込めて旧車の復活を推し進めて参ります。