こんにちは、はんだ付け職人です。
今日は、ハンダゴテのコテ先を当てているポイントの
実際の温度についてのお話です。
温度調整機能つきのハンダゴテは
コテ先温度はコントロールできますが
「実際のはんだ付け箇所の温度はどうなってるの?」
という質問を受けることがたまにあります。
というのも、たとえばLEDの保障温度が280℃だった場合
コテ先温度も280℃以下に設定しなければならないのか?
という疑問がでてきます。
「熱は母材から逃げるから少し高めで・・」
という理論はわかりますが
品質保証という面からみると、いかにも曖昧です。
そこで、はんだ付け箇所の温度を実際に測定してみました。
当社では、コテ先温度計に熱伝対を接続して
計測しているのですが、ひとつ実験例を見ていただきましょう。
HAKKOさんの窒素フローハンダゴテ
コテ先温度 300℃
糸はんだφ0.6mm (日本スペリア社 SN100C)
ストップウオッチは、はめ込み合成
砲弾型LEDのはんだ付け
300℃のコテ先を当てた瞬間から約3.5秒で250℃に達しますが
その後は、20秒当て続けても270℃にしかなりません。
多少の温度誤差はあるとしても、
通常の作業では10秒以上コテ先を当てることはないかと思いますので
コテ先温度は300℃でも、まったく問題がないことが
わかるかと思います。
むしろ作業性を考えれば、320℃程度でも良い感じです。
他の部品にも言えるでしょうね。
参考になれば幸いです。
では、明るいはんだ付けを!