こんにちは、はんだ付け職人です。
今週も引き続き、
はんだ付けを工程審査、工場監査の面から
考える・・の第8回目です。
今日は、
「8:設備、計測器の管理」です。
8:設備、計測器の管理
8-1:計測器のトレーサビリティ体系は
明確になっているか?
はんだ付けに使用する計測器は
こて先温度計や温度計が一般的ですね。
トレーサビリティとは。
その測定器が
「なぜ信用できるのか?」
ということの証明です。
測定器を購入したメーカーで
トレーサビリティ体系図を
入手しておきます。
(頼めば、すぐにもらえます)
↓ トレーサビリティ体系図とは、たとえば、こんなものです。
https://www.jqa.jp/service_list/measure/file/traceability_202006.pdf
(財団法人 日本品質保証機構 トレーサビリティ体系より)
8-2:工設備は管理台帳などによって
整備できているか?
要は、使用しているハンダゴテや
冶工具がいつの間にか別のモノに替わっていたり、
修理されていたりすると
品質に影響を及ぼすので管理を要求されるわけです。
ハンダゴテ、はんだ付け冶工具を
管理台帳で管理を行います。
ハンダゴテ、はんだ付け冶工具には、
Noを表示します。
保有登録を行い、
修理の履歴を残しておきます。
8-3:計測器は管理台帳などによって
整備できているか?
これは、設備と同じですね。
Noを取って、保有登録を行い、
修理の履歴も残しておきます。
8-4:計測器は定期校正を行い、
精度表示や有効期限の表示を行っているか?
測定器は、徐々に狂ってきます。
定期的に校正を行います。
1年に1回測定器の校正を行い
その記録を残しておきます。
測定器には校正の有効期限を
明示しておきます。
こて先温度計なら、何℃の単位まで
測定できるのか、精度を表示しておきます。
※0.1℃まで測定可能・・など
※こて先温度計では、交換用熱電対に
校正済みのものが
販売されていることがありますので
そうしたものを利用する手もあります。
たとえば、HAKKO WEBサイトより引用させていただくと、
Q. センサーを交換しても発行いただいた本体の
校正証明書は有効なのでしょうか?
A. 校正はFG-100、FG-101、191、192の単体で
行っておりますのでセンサーを交換しても有効です。
Q. 校正時に使用している標準器は
トレーサビリティがとれているのでしょうか?
A. 弊社の製品の校正に使用している標準器は、
公的検定機関である日本電気計器検定所を通じ、
国家基準機関の産業技術総合研究所と
トレーサビリティがとれています。
・・とあります。
これなら、楽ですね。
続きは、また来週。
では、明るいハンダ付けを!