自動車ECUのコンデンサ交換です。使用されているコンデンサの本数は少なく3本でした。そのうちESRチェッカーで確認をして異常があったのが2本でした。2本とも液漏れを起こしていて基板上に電解液が付着した状態でした。
交換前のコンデンサの写真です。少し分かりにくいのですが、フラックスに混じって電解液が広範囲に付着しています。この電解液をそのままのしておくと、電解液に基板の銅成分が溶け出してしまいます。さらに空気中で変化を起こし、腐食が始まってしまいます。(もの凄く簡単にメカニズムを説明しましたが本当はもっとややこしいです…ようするに、ほっとくとアカンということです)
この付着した汚れ(フラックスの残りや電解液etc)をフラックス洗浄液を使って除去していくのですが、ECUの基板には結露などでショートしないようにコーティング剤が塗布してあり、フラックス洗浄液はあまり役に立ちません。
そこで基板に傷をつけないように注意してカッターナイフで汚れを削り取っていきます。腐食が進行している場合はハンダも徐々になくなってしまうことがありますので必要な個所には新たにハンダを足してやります。基板がきれいになったら仕上げに電解液の付着が激しかった箇所でカッターで削りだしたところと交換したコンデンサのリードをエポキシで固めます。
[お願い]
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