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※こちらの記事は2006年10月26日に公開した記事をリニューアルしたものです

 

 

☆ ご依頼

NEC製マーザーボードの修理をお願いしたいのですが、
同じ基盤(同じ場所のコンデンサー不良)2枚です。


1枚は コンデンサー取り外しに失敗して
スルーホールに足の部分が残ってしまいました。
もう1枚は 破裂したコンデンサー取り付けたままです。
同タイプのコンデンサーは 準備済みです。
よろしくお願いします。

☆ ハンダ付け職人 回答

お問い合わせありがとうございます。
野瀬@ハンダ付け職人です。

マザーボードのコンデンサ交換ですね。
了解致しました。
基板とコンデンサを送っていただけたら
2日ほどで 交換して発送できると思います。


☆ ご依頼

ご連絡ありがとうございます。

2枚ありますが、
1枚は コンデンサー取り外し失敗して
スルーホールに 足の部分が残ってしまった状態です。
修理できるか お送りするので
修理可能でしたら お願いします。

もう1枚は 破裂コンデンサーが付いた状態です。

また 交換必要箇所は 各6個程度だと思います。

交換用コンデンサーとマザーボード
お送りするので よろしくお願いします。


☆修理

作業完了しました。
結局、このマザーボードのコンデンサ交換は全部で16点になりました。

通常、こういったコンデンサ等の交換作業は 
一般の方がやろうと思った場合ハンダコテを使うしかないと思うのですが、 
この方だけでなく今まで何度も同様の失敗をされているのを見てきました。

マザーボードなどの大型の基板の場合、 
積層になっていて銅パターンの密度が大きくなっています。 
このため、高温のハンダコテを当ててやっても
放熱板にハンダコテを当てているような感じとなり 
ハンダを融点まで温度を上げてやることが難しくなります。
このため、コテの当たっている箇所だけが高温となり
時間を掛けすぎるとパターンが損傷してしまいます。

当社での方法を紹介しておきますと、 
基板の裏面にマスキングテープで養生をしておき
局所ハンダ噴流装置(溶かしたハンダを噴水のように吹き上げる)でスポット的に
基板を温めてコンデンサを取り外し、そのまま、新しいコンデンサをハンダ付けしています。

この方法ですと、基板の温度を250℃程度までしか上げず、手早く交換できるので、
他の電子部品に与える影響も少なくて済みます。

どうしても、ハンダコテを使って交換作業をやる必要がある場合は、
足りない熱を補うためドライヤーやホットプレートで 
基板を熱しながらハンダコテを当ててやるとかなり改善されます。

このへんの、考え方が【熱容量】という概念と結びついてくるんですね。

 

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