こんにちは。はんだ付け職人の大堀です。

今回、単純な様でとても大変な作業のご依頼がありましたのでご紹介します。
車のミッションECUの内部接続に関わる作業です。

修理の途中でECU内部の結線(基板-フレキシブルケーブル)を切ってしまったご様子で、
復元するために自らはんだ付けをされたのですが、動作しないとのこと。

現物を確認すると確かに、イモはんだ状のものが見受けられました。
しかし、それ以上に基板がセラミック基板であることと、ボンディングワイヤーでフレキシブルケーブルと接続されている所をはんだ付けで接続しようと言う、大変難しい作業に気付いてしまった訳です。

さらに、基板側にはコーティング材がびっしりと塗られています。
実装されているIC類を見るとダイが載っていて、これもボンディングされています。

基板部分の作業は正直言ってできない内容のものですが、末端の接続ならばなんとかできそうです。。。
(と、思っているのですが、、、やってみないとわかりません。。。)


数時間かけてなんとか、納得の行く仕上がりで接続を完了しました。
作業費用は約4万円。大仕事でした。
あとはシミュレータと実車で審判が下ります。


★★★ その後 ★★★

ご依頼主のディーラー様から無事動作したとのご連絡を頂きました。
今回の作業はECUのインターフェース部であったため運よく接続ができました。

写真を見て頂くとお分かりだと思いますが、基板はセラミックでIC類はダイでボンディング接続、さらにコーティングされていて、手が出せる領域ではありません。

手はんだで対応できる限界ギリギリのラインでした。
復活して本当に良かったです。