こんにちは、はんだ付け職人です。
最近、自動車のエアコンパネルや、カーナビなどの
LEDの交換に、ご自分で挑戦される方が増えてきました。
はんだ付けを楽しんで下さる方が徐々に増えてきているようで
とても、うれしいことです。
一方で・・
「交換したんですけど点灯しません・・」
「基板を壊しちゃったかも・・」
「8個のうち3個が点きません・・」
「パターンを剥がしちゃいました・・」
というご相談が増えてきています。
今一度、復習する意味でLEDの交換(打ち替え)作業について
今週はまとめてみましょう。
まず、LEDは数ある電子部品の中でも特に熱に弱いことを
知識として知っておく必要があります。
メーカーや形式、発光の色によっても耐熱温度は変わりますが
MAX300℃というのが目安になります。
要するに、LED自体の温度が300℃よりも高くならないように
作業を完遂する必要があるということです。
何度も、お話していることですが、ホームセンターなどで
市販されている、温度調節機能のないハンダゴテは
こて先温度が、450~520℃まで上昇するものが
珍しくありません。
「弘法、筆を選ばず」と言いますが、私、はんだ付け職人でも
こうしたハンダゴテでは、LEDを壊してしまいます。
「どうしても・・」という場合は、
濡れふきんなどで、「ジューッ!」とコテ先温度を下げておいて
3秒以内にハンダ付けを完了する・・
といった荒業が必要です。(あまりお薦めしませんが・・)
また、元のLEDを取り外す際は、2本のハンダゴテを使って
両方から電極を温めると、両方のハンダが溶けた瞬間に
LEDが表面張力でどちらかのコテ先にくっついてきますから
基板に無理な力や熱を加える心配がありません。
(外したLEDは使わないほうがいいですね)
このポイントさえ押さえておけば、あとは通常のはんだ付け作業と
同じです。(ちっちゃいので注意が必要ですが)
また、YouTubeにLED交換をしている映像がUPしてあります。
「適温のハンダゴテなら、このくらい余裕があるよ。」
ということを観ていただけると思います。
逆に、450~520℃のコテ先温度でなら、チップ抵抗は割れて
基板も焼け焦げているでしょうね。
鉛フリーハンダを使っていますので、企業の方も
参考になるかと思います。(リペアの手法です)
では、明るいハンダ付けを!