☆質問
始めまして、私は毎日半田付けの仕事に従事していますが、半田のことは詳しくありません。会社の管理者に、分からないこととかを聞いても詳しく教えてもらえないし、多分知識がないのだと思います。そこで今回問題が発生し、自分の頭では考えられないので問い合わせてみることにしました。
私の作業は端子と金具を半田つけするのですが。、半田のなじみが悪く時間もかかり半田ボール発生もあります。おまけにラインの流れについて行かなければならず・・・。
今日は、その半田ボールが、原因で治具を被せて半田つけしろと言うのでその通りにしましたが、(その治具は半田つけする箇所だけ穴があけられておりそれ以は、カバーされています。 )
それでも開いている穴から半田が落ちたりして半田ボールの発生は完全に防ぎきれません。根本的な原因は何なのか?半田線・1・6パイ使用、温度・355度・こて先クサビ型中使用しています。
私が質問したいことは 1.どうしたら半田ボールの発生を防ぐことができるのか?
2・半田つけする際半田線?温度?こて先?なにをどのようにしたらいいのか詳しく教えて頂けないでしょうか?
どうかよろしくお願いいたします。
☆回答
はじめまして
野瀬@半田付け職人です
>1.どうしたら半田ボールの発生を防ぐことができるのか?
半田ボールが 発生する原因は
糸半田 内にチューブ状に入っているFLAXが
急激な温度上昇によって 瞬時に沸騰し ミニ爆発を起こすことです
フラックスの玉も 同様です
これを防ぐには
① 半田コテの 温度を低め(340度c程度)にして作業する
② 糸半田に 切れ目を入れて フラックスが爆発しないようにする
の方法があります
②の 切れ目を入れる機械は
アオバ自動機さん という会社があり
こちらに そのデーターなども載ってますので 参考にされては
いかがでしょう?
価格は 2万円強だったと思いますが 試してみられる価値はあると思います
HAKKOさんからも 同価格帯で375-04 はんだカット機能付供給装置出てます。
また 太さ1.6mmというのは 相当太い半田に属します
糸半田は 細くなればなるほど高価になるので
コストの兼ね合いで 1.6mmを選択されていると思いますが
太いほど FLAXのミニ爆発は多くなります
一度 1.2mmや1.0mmを試してみられてはいかがでしょう
> 2・半田つけする際半田線?温度?こて先?なにをどのようにしたらいいのか詳しく教えて頂けないでしょうか?
半田付けの 基本動作ですが 右利きの人の場合
1: 半田コテ先を 母材に当てて 温める (右手)
2: 母材の温度が上がるのを見計らって 糸半田を供給する (左手)
3: 糸半田の供給を 止める (左手)
4: 半田が なじむのを 確認して コテ先を 離脱する (右手)
という 一連の動作を 「1.2.3.4」と 声を出しながら ボールペンなどを半田コテに見立てて
シャドー半田します・・。
半田付けの対象によっては 1.2.3.4のタイミングが 変化しますが 基本は これです。
1: 半田コテ先を 母材に当てて 温める (右手)
ここで 十分に半田付けをしたい母材を温めておかねばなりません
特に金具などを半田付けする場合は 熱量を多く必要とするので
時間が掛かります (5秒程度かかるのでは?)
2: 母材の温度が上がるのを見計らって 糸半田を供給する (左手)
糸半田は コテ先に 直接当てて熔かしてはいけません
1:で十分に温まった 母材に当てて熔かします
これが出来ていないと 半田ボールの原因や 芋半田の原因にもなります